ダイニングチェアーと邦楽
昨日、愛知県犬山市の山田さん宅に納品してきました。
クリとサクラ、それぞれ2脚。小振りで比較的軽い所が気に入って頂
けたようです。
ご夫妻は留守で父親の藍山さんに対応して頂きいろいろお話を伺いました。
この山田さん、実は音楽一家、実にユニーク!父親の藍山さんは
ずっと教員をされててご自身も声楽に携わり、しかしなんと40歳の
頃に西洋音楽から邦楽に転身。演奏と笛の製作を始め、
現在ではトップクラスの製作者になられたようです。
そして椅子を注文して頂いた息子さんも西洋音楽からお父さんの
影響なんでしょう邦楽へ転向。
父親の藍山さんが工房から鼓を持って来てくれました。
サクラの椅子だったのでこれもサクラですよと。ななんと室町、安土
桃山時代等の物でした。蒔絵が施され気軽にさわらせてもらいましたが
国宝級の物だと思います。
材の吟味それに応じての細工、同じ物を作るのは技術的にも
現在では不可能というのかできないそうです。
いろいろお話を伺った後で工房へ行き今度は笛をちょっと
吹いてもらいました。短い一節でしたが圧倒されました。
僕の理解が合っていればこうです。西洋音楽では例えばドレミ
とあればそれぞれの音はそれぞれの周波数の中で定まっ
ています。止まっているというのか。それに対して邦楽では
常に定まらない動いてる?だったかな・・・
水や風や木立のざわめき、炎、虫の音、鳥の声・・・
ありとあらゆる自然界の音。そこへ限りなく近付こうとする表現する。
などと勝手に解釈しましたが。
以前からちょっと邦楽の有り様というのか考え方に興味はあるのですが・・・
練習用の笛と教則の冊子を頂いてしまいました!!