酒井隆司 生活の道具

良質の労働が良質の社会を形成する。信州松本で家具と生活用具を作っています。

ニーチェの馬 / タル・ベーラ


先日、GYAOで観た映画で、映画ってこんな風に撮れる、作れるんだなぁと感じました。
で何でこの写真?
映画がもちろん良かったんですが、写真が好きでさらに白黒が好きな者にとっては
映画のシーンの一つ一つが文字通り画になっていて、その中の一つ、ワンシーンに
家の中で洗濯物を干すというのがあり、真似てみたという次第です。


他にも写真を撮りたくなるシーンがいろいろありました。
特にラストのシーンでランプの灯りが消え種火さえも消えてしまいます。
父親と娘の二人きりですがすーっと火が消えるその数秒。
光は二人の頬の、写真的に言えば輝度の一番高いところあたりでしょうか
最後に点となって真っ暗闇になります。
ここはとても美しく痺れました。
そして、ここでナレーションが入り六日間続いた嵐が収まり全ては静寂に包まれる・・・
というような終わり方でした。
七日目の安息日?は描かれていない?・・・


背景にキリスト教があるとは思いますが決して難しい映画でもないと思います。
もちろん気がつかないところもあるでしょう。
音楽も含めていろんなメタファーというのかキーワードが散りばめられていました。
もうしばらくGYAOでやっているようです。

最近の映画あれこれ、その2



映画に限りませんが期待どおり(以上)もあれば期待外れもあります。
それに最近はあまりないのですが全く情報を入れずに何気なく観た映画で大当たりもあります。


スリー・ビルボード面白かったです。
ウッディ・ハレルソンを初めて見たのはナチュラル・ボーン・キラーでどうしても悪役のイメージが強いです。
最近観た中ではファーナスもとても印象強く残っていて、すご〜く恐い!
でも悪役だけでなく今回は警察署長で悪役ではありません。


主役のフランシス・マクドーマンドはファーゴ、GYAOで観たムーンライズ・キングダム(これ好き!)etc.
今回はアカデミー主演女優賞取るかもしれませんね。
まぁ他のノミネート作品まだ観てませんが。


サム・ロックウェルはちょっと若い頃のポール・サイモンっぽい(?)ところもある初めて観た俳優でしたが
この映画ではキレキレの演技で欠かせない存在となっています。
助演男優賞にノミネートされています。


映画はストーリーはもちろんですが役者たちの演技に感服してしまいます。
今年は映画館に足を運ぶのが多くなるような・・・

最近の映画あれこれ

最近、映画はレンタルではよく観てますが映画館にはあまり足を運ばなくなりました。
それでも先月『サーミの血』今月はアキ・カウリスマキの『希望のかなた』両方ともよかったです。
アキ・カウリスマキは大好きな監督で毎回、幸せな気分に浸れていつも観終わったあとは満足できます。
今回はいつにも増してよかったです。
こういう監督は貴重というのか、その存在だけでもうれしくなります。


http://www.youtube.com/watch?v=A9In2c1tRS8&t=15s


あと、この時期といえばアカデミー賞も話題になります。
ここ近年あまり観たくなるような作品はなかったような気がしますが
今回ちょっと気になるのは
ゲット・アウト
ファントム・スレッド
シェイプ・オブ・ウォーター
スリー・ビルボード
といつになく多いです。

読書の楽しみ


読書の楽しみを語るほどの読書家ではありませんが何かしら図書館から借りてくる本はいつも手元にあります。
以前は新聞の書評やTVの週刊ブックレビューなどで読みたい本を見つけてましたが
今はそれもなく、まぁAmazonで物色したりはしますが図書館の書棚から適当に引き出して借りてくるというパターンが最近多いです。


ここ何年かはミステリー、概ね北欧ものが多いのですが
もちろん、すべてが面白いわけではなくハズレもあります。
でも面白いものに出くわすとワクワクします。
ストーリーもさることながらその作家に巡り会えたことにもです。
世の中の評判とは無縁の中で読み始める、探し当てたということですからね。


僕にとっていい本とは一字一句が自然に溶け込んでくるということでしょうか。
面白い本は最初から最後まで面白いです。
例えばダフネ・デュ・モーリアの『レベッカ』は後半目が離せなくなり一気に加速しますが
でもそれまでの緩やかなディテールというのか細かなエピソードも
退屈することなく読めます。もう30年くらい前に読んだ本ですが。


今、北欧ミステリーのお気に入りは上の写真の犯罪心理捜査官セバスチャン、
アーナルデュル・インドリダソンのシリーズ、
それにお待ちかねユッシ・エーズラ・オールソンの新作『特捜部Q 自撮りする女たち』!
御三家になりますかね。
それとミレニアムの新作も出ました。生みの親のスティーグ・ラーソンは亡くなり
4作目からは別の作家が書いていますがこちらも楽しみです。

特別、意識しているわけではないのですが道の写真はよく撮っています。
どの道でもということではありませんが郷愁を誘うというのか。
子供時代に見たような。
おそらく時間、空間をあるいは人種?も超えて普遍性みたいなものがあるのかもしれませんね。



高ボッチ高原


御宝田遊水池周辺


明科


NZ

湖の男/アーナルデュル・インドリダソン


待ちわびていたA・インドリダソンの新作、やっと出ましたね。
とは言っても本国、アイスランドでは2004年に発行され、去年は最新作の15作目が出ているようです。
日本では3作目の『湿地』から、この『湖の男』まで計4作が読めます。


お気に入りの作家でどれも好きですが一番なのは『緑衣の女』で、この最新作はそれと肩を並べるくらいよかったです。
これまで読んだこのシリーズ、漢字一文字をあてるなら『哀』でしょうか。
過去を一つ一つ紐解いていくミステリー、哀しい物語です。


特捜部 Qや最近お気に入りになった犯罪心理捜査官セバスチャンが陽であるならこちらは陰。
全体に物静かで暗いイメージです。
主人公エーレンデュルの背負う過去。捨ててしまった家族。その子供たちとの関わり合い。
そして前作の「声』から登場した大切な女性。
それらが回を追うごとに変化していくのもこのシリーズの魅力です。


すでに発行されている次回作はいつになるのでしょう。
そういえばつい最近、映画『湿地』がDVD化されていて観ました。
キャスティングは映画の特捜部Qよりは全然よかったですね。
話の方はちょっと忘れていたこともあり少しわかりづらい部分もありましたが
まぁまぁよかったです。


蛇足ながらアイスランドでは羊の頭の料理があるようです。
湿地を読んだ時にそのシーンがあったかどうかは忘れましたが、湖の男ではその話が出てきます。
それで映画『湿地』でなんとエーレンデュルがそれを食べるシーンがあって目玉も掬って食べていました。
ちょっとカルチャーショック。
でも鯛の兜煮で目玉食べたことありますが。

オムライス

オムライスといえばゴンチチゴンザレス三上氏!?
毎週土曜の朝に聴いているFM番組、世界の快適音楽セレクションの中で度々登場します。
彼の大好物のようです。
別にそれに影響を受けた訳でもなく、そもそもオムライスを食べたいと思うこともなかったです。


ところが最近お気に入りで時々作って食べてます。
これがとても美味しい!!
鶏肉をオーブンで焼くと、とは言っても無水鍋ですが肉汁がいっぱい出てきます。



以前はこれをラーメンのスープに使うという記事を書きましたが
そうだ!オムライスを作ろう〜と思った訳です。
まぁ多少はゴンザレス氏の影響はあったかもしれませんね。


作り方はいたって簡単。
もも肉から出る肉汁を一人分とし、そこへご飯を入れる。



あとは胡椒とケチャップのみ。



これだけで充分に美味しくなります。
卵焼きにバターを使えばさらに!



ちゃんとしたレシピは確認せずに作りました。
肉を入れる必要はないと個人的には感じますが
肉汁と一緒に玉ねぎのみじん切りを炒めてご飯とあえるのはいいかもしれませんね。
次、やってみよう〜